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奈良県の吉野で500年以上続けられている「沈黙する伝承」がある。
毎年厳冬の2月5日、菊のご紋の裃を身に着け、口には「沈黙」の象徴として榊を咥え、川上村で続けられている儀式がある。沈黙せざるを得ない伝承の秘密とは何だったのか。そこには人が忘れてはならないもの、人を突き動かす真心が生きている。
桜で名を知られる吉野山は、数多の神々と人々の深い交わりがある。その風土は人々を惹きつけ魅力を発し続けてきた。その一方で政争に敗れ、追われる身となった者たちの隠棲の地としても機能してきた。
古くは大海人皇子(後の天武天皇)と、付き添った鵜野讃良皇女(後の持統天皇)は、吉野を隠棲の地とした。義経と静御前、明治維新のさきがけと言われる天誅組もまた吉野が舞台となった。
南北朝時代には、吉野の人々は南朝の後醍醐天皇とその皇胤たちを受け入れ、その思いと歴史を今なお奥深く受け止め伝承している。
川上村奥深くまで取材し、そこに埋もれていた秘密を語っていただきます。
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増田 隆 さま プロフィール
フリ-ライタ-、ソフトウエア技術者
2年にわたり四国遍路道を辿りながら、地方紙「四国へんろ」に寄稿を続ける。
季刊誌「ガッサイ」(山と渓谷社)執筆などに加わる。
メーカ-勤務を経てソフトウエアハウスに勤務
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