【加工済夢ノオイシイレシピ】

【加工済夢ノオイシイレシピ】
夢の形を強制された者はさ、
夢の台座と形が合わないんだよ。
ガタガタで、不安定で、隙間だらけの台座に座るしかない。

だって、そこにしか居場所が無いんだから。


台座の隙間を何で埋めようか。
誰かに縋って埋めて貰おうか。

一人の私は何で埋めようか。
悪夢に縋って消えてしまおうか。


目が覚めると世界が明るくなっている。
『一生暗くていいのに』と思って、鶏の鳴き声に返事を返す。
そんなことが健康だったと思い知らされる。

目が光を感じで涙が止まらなくなっていた。
涙を止める為に目を閉じて光を視界から消す。


末期かもしれない。末期だと思う。末期だろう。
でも、鶏の鳴き声が聞こえたらまた涙が止まり人間に戻る。

口が悪くて、屁理屈で、頭の悪い私に戻る。

調理済の心はインスタントだと理解して安心する。
知られずに壊れていく感覚味のインスタントの心、感情を抜いたソースを添えて。

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