『冬虫夏草』

『冬虫夏草』
   

冬の間に昆虫などの幼虫やさなぎに寄生し、菌糸核を形成。春から夏にかけて茸を成育させます。
冬が虫で夏には草のように見えることから、冬虫夏草と呼ばれています。
その代表的な存在が、チベットなどの寒冷高地のコウモリ蛾から成育した
シネンシス冬虫夏草(Cordyceps sinensis)で、近年注目されているのが、
サナギタケ冬虫夏草(Cordyceps militaris)どちらも人工栽培による量産が困難とされています。
また、含有成分のひとつ、コルジセピンはサナギタケ特有の核酸系の代謝産物であり、
その希少性、性質から非常に価値の高い物質です。


中国三大貴重漢方のひとつで、古来より珍重されてきた冬虫夏草は、2003年全世界で話題となりその価値が
一気に高騰。2007年7月には四川省の村で冬虫夏草の採集をめぐり、チベット族同士の大規模な衝突が起き、6人が死亡、ケガ人100人以上の大惨事となった。

その後、乱獲が原因で冬虫夏草の発生量が激減、近年の中国国内の好景気による虫夏草需要拡大で、
中国沿岸部の小売価格は1グラム7,400円(2010年9月現在)と金よりも高価値で
別名『軟黄金』とも呼ばれています。


中国本土での冬虫夏草収穫量の激減で、2007年以降中国から日本への輸出はストップし、
天然冬虫夏草は国内の店頭から姿を消しました。

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