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◆Story
田中千裕・孝一郎夫妻が引っ越してきたアパートは、偶然にも四部屋全てが「田中さん」であった。
「同じ田中同士、仲良くしましょうね。」と挨拶を交わしたはずが、なんだか気になるとなりの様子。
「あちらの田中さんは……」「こっちの田中さん……」「向こうの田中さんは……」
と互いを比べ、ねたみ、そねみ、ひがみ、やっかんでしまう。
やがて、千裕たちの関係もギクシャクしていき―
※ ※ ※ ※ ※ ※
脚本・演出の幸田です。
10年前に九州戯曲賞大賞を受賞した代表作です。
これまで3度上演してきましたが「大賞を受賞したホンだから」という理由で、一度も手を入れることなく、初演と同じまま上演してきました。
しかし今回、ガッツリ手を入れています。
基本的な流れや構造は変わらないですが、セリフはかなり手を入れました。10年経った今見ると、不自然なセリフや説明過多なものが多かったからです。
率直に言うとヘタなんですが、でも、戯曲の評価というのは上手い/ヘタだけではありません。「何を描こうとしているのか」が一番大切なのであって、そういう意味では、受賞に足る作品であったと自負しています。
SNSが広まり、他人の生活が当たり前に見えるようになった現代、なかなか「人は人、自分は自分」と割り切れないものです。
そんな哀しい現代人の姿を描きました。
ニヤニヤして眺めていたら、やがてハッとし、胸に何かが突き刺さる作品をお届けします。ぜひ、ご覧ください。
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