【上映作品】
・hidden names(2014,2021年/25:40)
・In-Mates(2021年/26:50)
・家父長制を食べる(2022年/13:10)
・あなたの本当の家を探しにいく(2013年/33:53)
・海の観音さまに会いにいく(2014年/21:17)
【アフタートーク】
出演 飯山由貴(アーティスト)
聞き手 サトマキ
【事前アンケート】
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【事後アンケート】
forms.
2年ぶり2回目のスナック社会科横浜映画祭を開催いたします。2年前開催時の2日前に飯山さんたちの東京都の検閲反対を訴える記者会見と署名立ち上げがあって、飯山さんとは作品を通じて一方的には存じ上げていたものの、全く面識がなかったのですが、何かできることはないかと思って、いきなり連絡をしてフライヤー等のデータを送ってもらい社会科の当日に配布させていただいたのがご縁の始まりでした。
7/7投開票の東京都知事選挙は小池百合子氏続投という結果に終わり、パレスチナでの虐殺は止まる気配もなく、政治の劣化や社会の悪化は東京、日本、国内外にとどまらずものすごい速さで進行しています。
そんな今、猛烈に飯山由貴の作品が必要だと思いました。それは、今まで聴かれてこなかった声、押し潰されて来た声、死者の声に誠実に耳を傾け、自身も葛藤しながら作品に作り上げて行くもので、観るものにも負担や消耗を生じさせるものであったりもするけれど、人と人とが同じ社会で関わり合って何の摩擦も負担もないことや、生き死にを外側に置いてしまうことの方が本来ありえないことだと思い出させてくれるものでもあります。
そこで改めて、この急な濁流のような社会の中で自分を、人間を、生きるものの営みを見失わないように、また、自分もその濁流を濁らす1人であると忘れないために、飯山由貴作品にふれて気を取り戻す。そんな時間を作れたらと思い企画しました。
■飯山由貴 プロフィール
アーティスト。神奈川県出身、東京都を拠点に活動。過去の記録物や人への取材を手がかりに、社会と個人の影響関係に関心を持ちながら映 像やインスタレーションを制作している。社会的なスティグマが作られる過程と、その経 験が語られなおすことに関心を持っている。近年の主な展覧会に「ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?――国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ」(2024年 国立西洋美術館、東京)、「この病気にならないと理解できないと思います。どうせ、他人事でございましょう」(2023年 シアターねこ、愛媛)「飯山由貴 あなたの本当の家を探しにいく」(2022年 東京都人権プラザ、東京)「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング 」(2022年 森美術館、東京)